投稿者:山本

―IT活用の先駆者が、今 若い世代に伝えたいこと【FAAVO byCAMPFIRE 大阪代表・ 川辺友之氏(後編)】

 

クラウドファンディングサイト 「FAAVO大阪」 運営 株式会社パーシヴァル

代表取締役CEO   川辺 友之(かわべ・ともゆき)社長

 

インタビュー前半では、川辺社長の半生や、クラウドファンディングの基本的な仕組みなどを中心に教えていただきました。

インタビュー【前編】はコチラ!

 

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インタビューの後半では、実際に「FAAVO大阪」で行われたプロジェクトや、

若い経営者へのメッセージなどの質問に答えていただきました!

「FAAVO大阪」で実際に行われた面白いプロジェクトや地域密着型であるFAAVOならではの心温まるエピソードなどもお聞きできました。

 

目標金額が集まらなくても「夢が実現」したプロジェクト

 

―今まで「FAAVO大阪」で行われたプロジェクトの中で、印象に残っているプロジェクトがございましたら教えてください。

 

ある30代のお父さんが立ち上げたプロジェクトです。

その方には身体障がいをもつ娘さんがいらっしゃるんです。

だから、障がい者家族の当事者として「障がいへの理解を拡げたい」「障がい者が暮らしやすい世の中をつくりたい」という思いを持っておられたんですね。

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▲出典「FAAVO大阪」プロジェクト (https://faavo.jp/osaka/project/2667)

 

障がいによる困りごとを考慮できるお店を増やすための仕組みづくりの一環として、

「障がい者でも健常者でも気兼ねなく利用できるお店」を紹介するホームページをつくりたい!

というプロジェクトです。

 

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▲出典「FAAVO大阪」プロジェクト (https://faavo.jp/osaka/project/2667)

 

なかなか金額は集まらないんですよ。目標金額は100万円だったんですけど、20万円ちょっとでプロジェクトは終了したんですね。

でも、そのプロジェクトの様子などがSNSで流れて…。とあるホームページ制作会社から、通常200万円はかかるホームページ作成を、「無料でつくります」という声がかかったんです!

お父さん(チャレンジャー)が立ち上げたプロジェクトに、心が動かされて「応援したい!」という人が現れたんですよね!

 

―目標金額には届かなかったけれど、夢は実現されたんですね…!クラウドファンディングならではの「人との繋がり」が感じられます。

 

【前編】でも言いましたが、クラウドファンディングの魅力は「お金」じゃないんです。「お金」じゃ図りきれない「人との繋がり」なんです。このプロジェクトでは、お父さん(チャレンジャー)の情熱や思いが、SNSなどを通じて周りの人に影響を与えたんです。そして結果的に夢が実現したんですよね。このようなことが起こるのはクラウドファンディングだからだと思うんですね。

 

―「こんな面白いプロジェクトが成功した」という成功例がございましたら教えてください。

 

新商品開発のクラウドファンディングなんかは、最近増えてきて面白いかなぁと思います。ついつい買っちゃうクラウドファンディングです(笑)。どういうことかというと、新しい商品を開発したらテストマーケティングとして、クラウドファンディングをするんです。

 

―実際、どんな商品がクラウドファンディングを利用したんですか?

 

最近だと…ペヤング専用の鉄板です。そうです、あのカップ焼きそばのペヤングのカップの大きさの鉄板です(笑)。お湯を入れるだけで完成するペヤングが、鉄板を使って調理することで、普段よりも美味しいものが完成するんですよね。その鉄板を、クラウドファンディングを利用して売るんです。クラウドファンディングで寄附してくれた人にこの商品をプレゼントする…それって単に購入してるのと一緒なんですけどね。でも、“売る”ためにクラウドファンディングするのが“面白い”ですよね。話題になって“バズる”っていうか…。実際、この鉄板は結構売れてるんですよ。最近では、こうして企業がクラウドファンディングに参入するケースも増えています。

「バズる」とは、SNSやブログなどを通じて、ある特定の話題が拡散し、各方面で話題になる事を示す。

 

応援団をつくり多くの人を「巻き込む」のが、成功のカギ

 

プロジェクトを成功させる上で、重要な点は何だと思われますか?

 

やっぱり「巻き込み」ですよね。どれだけ周りの人を巻き込めるか。そこが重要です。さっきのペヤングの鉄板みたいに、“商品力”があるなら、巻き込みをしなくても売れると思うんですけどね。でもクラウドファンディングってそうじゃないんですよ。“売る”っていうよりも、いろんな人を巻き込んで資金を集めるのがクラウドファンディングなんです!

 

―具体的にはどうやって多くの人を「巻き込む」のでしょうか?

 

クラウドファンディングが実際に始まる前に、チームをつくっておくんですよ。最低でも5人~10人、応援団をつくっておくんです。そしてクラウドファンディングを始めると、多くの人を巻き込めます。

「FAAVO大阪」で立ち上げられたプロジェクトでも、地方自治体などを巻き込んで成功したプロジェクトがありますよ。大阪府の柏原市にあるブドウ園の「葡萄(ブドウ)のカネオク」の4代目が立ち上げたプロジェクトです。彼は、「柏原のブドウでワインを作りたい!」という思いでプロジェクトを立ち上げました。

 

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▲出典「FAAVO大阪」プロジェクト(https://faavo.jp/osaka/project/2013)

 

大阪の柏原市にブドウ園があるなんて知ってましたか?知らないですよね(笑)。大阪にブドウ園があったんだ!っていうくらいしか認知されてないとは思うんですけど。(笑)でも実はブドウの産地なんですよ。だから、市長はブドウで柏原市を売っていきたいと考えてたんですよね。

そんなときに、1つのブドウ園に4代目が帰ってきたんです。「このブドウ園を継ぎたい」って。でも、このご時世ブドウ園って大変なんですよ。単価も安くなっていますし…。だから「ワインを作って、ワイナリーとしてブドウ園を復活させたい」と考えてクラウドファンディングしたんです。

 

―地域を活性化して「柏原市」を世の中に売っていくには打ってつけのプロジェクトですね!

 

そうなんです。もちろん、市長は応援しますよね。市長を巻き込み、地元の若者を巻き込み、農業関係者を巻き込み、大阪府の環境農林水産部も巻き込み…。もう既にこの時点で30人~50人くらいの応援団が出来上がるじゃないですか。市長から「応援してください!」って言われたら応援しますよね(笑)。最強の応援団長です。そうして、チームを作ってからクラウドファンディングするわけです。

そこからマスコミも使うんです。市長も巻き込んでるから、「ちゃんとしたプロジェクトだ」と信頼されてメディアにも取り上げられやすいんですよね。このプロジェクトも新聞に載りました。その記事を見たラジオ局やテレビ局が取材に来て、ラジオにも出演しましたし、テレビにも取り上げられて…。どんどん広がっていくんですよ。

 

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▲出典「FAAVO大阪」プロジェクト(https://faavo.jp/osaka/project/2013)

 

―このプロジェクトではいくら資金が集まったのですか?

 

結局、このプロジェクトでは80万円しかクラウドファンディングでは集まらなかったんです。でも、多くのメディアで取り上げられた結果、地元の方から「新聞みたよ!私も参加したい!」という声が殺到したんです。大体新聞を見ている人は50代~70代ですよね。クラウドファンディングなんて知らないわけです。だから直接電話で「応援したいんだけど、どうやってするの!?」って(笑)。そういう支援者には「口座教えるんで直接振り込んでください!」っていって振り込んでもらっていました。もちろん、お返し品は同じように返してね。

結果、そっちの方で120万円も資金が集まったんです。クラウドファンディングでは80万円しか集まらなかったけど、別の支援で120万円、併せて200万円集まったわけです。

 

―市長を含め多くの人を巻き込んだおかげで、大成功したわけですね!

 

 多くの資金が集まったおかげで、チャレンジャーは「ワイナリーをつくる」という夢に近づいた。多くのメディアにも取り上げられ、柏原市は活性化した。そして支援者からも「この活動に参加できて良かった。ありがとう。」という声が聞ける。みんなハッピーじゃないですか!クラウドファンディングは“三方(さんぽう)よし”なんです。

 

―逆に、プロジェクトの中には成功しなかったものもあったかと思います。そのようなプロジェクトに足りなかったものは、どのような点だと思われますか?

 

“情熱”と“素直さ”ですね。情熱の継続って思っているより難しいんです。クラウドファンディングを立ち上げただけで終わっちゃう…みたいなのは結構あります。ページが上がっただけで満足しちゃうんですよ。「そこから頑張れよ!」って思いますね(笑)。あとは、“素直さ”。「お願いします!」って言えるか言えないか。言えない人って沢山いますよ。プライドが高かったり、頑固だったり…。そういうところでも、成功するかしないか、差が出てくるんです。

 

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「地域密着型」でしか実現出来ない仕組みがあるんです。

 

ほかのクラウドファンディング運営をしているところと比較して、「FAAVO大阪」にしかない魅力とは何でしょうか?

 

「FAAVO大阪」の強みは、やっぱり地域密着型である点です。大阪に密着しているので、相談窓口が近いんです。大阪梅田まで来てもらえたら、直接顔を合わせて相談に乗ることができるんですよね。他の会社では、相談したくても電話やメール、スカイプで相談するのが普通です。でも「FAAVO大阪」では100%面談できます。ここまでやってる会社ってあんまりないと思いますよ(笑)。やっぱり実際会って話すか、遠隔で話すかで全然違う。会うことによってお互いのニュアンスが伝わるんですよね。(クラウドファンディングの)セミナーやブラッシュアップ会も、近いからこそできるんです。地域密着型だからこそ、アンバサダーも巻き込んで、チームでクラウドファンディングできるんですよ。「こんなプロジェクトを立ち上げました!」という情報をシェア、拡散してくれる環境が既に出来上がってるんです。出来上がっているコミュニティに、チャレンジャーは入ってくることになるので、やりやすいんですよね。「FAAVO大阪」にしかない魅力だと思います。

 

経営を“ノーリスク”で学べる、なんて絶対やるべきです。

 

若い経営者や起業家は川辺さんの目にはどう映っておられますか?

 

若い起業家はどんどん出てきてほしいです。今、大阪が開業率日本1位なんですよね。全国平均5%らしいんですけど、大阪は6%で、どんどん起業家が増えてきている。すごく嬉しいことです。でも、これって海外から見たら低いんですよね。韓国とかは10%、15%起業してるみたいです。これからの時代、若者には大企業に頼るんじゃなく、自分でベンチャー立ち上げて、チャレンジしてほしいですね。

 

―若い経営者や起業家に「FAVVO大阪」をどのように利用してほしいか、など、川辺社長が思うことがございましたらメッセージをお願いします。

 

是非、「FAAVO大阪」を利用して、チャレンジしてほしいです。それによって、世の中の仕組みがよく分かるんです。「計画性」も身に付きますし、「テストマーケティング」も出来る。そして世の中に「自分がどう見られているか」というのが分かるんです。自分では理解できているつもりでも、クラウドファンディングしてみると世の中から反応が無いこともあります。そこで、「何かが間違っているんだ!」って分かりますよね。そういう“気づき”があるんです。さらに、クラウドファンディングでは“意見”が貰えます。第3者からの客観的な意見が貰えることによって、自分のプロジェクトにフィードバックできるのも魅力です。その上、共に頑張る“仲間”が出来ます。こんなに学びがたくさん詰まっていることを“ノーリスク”かつ “無料”で出来るんです。絶対にやるべきですよ!

特に若い学生さんなんかは是非やってください。というのも、若い人って応援したくなるんですよ(笑)。今、大阪音楽大学の学生がクラウドファンディングしてるんです。夢を実現するために、すごく頑張ってて。毎日情報をSNSにあげてるんです。そういう姿をみていると、やっぱり応援したくなるんですよね(笑)。それって学生の大きなメリットですよ。だから、余計と若いうちに経験するべきですよね。是非、チャレンジしてみて欲しいです。

 

学んだことを“教育者”として、若い世代に伝えていきたい。

 

―今後、力を入れていきたいこと、挑戦していきたいことは何でしょうか?

 

私は今47歳なんですけど、20歳くらいの若者と比べたら20年以上も年の功があるっていうか…。私も色々な事経験してきているんで、教えてあげたいことって沢山あるんですよ。若い子に、私の学んできたことを伝えることによって、20年間が一発でわかる!みたいなね(笑)。

 

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▲中小企業の勉強会・異業種交流会「まちカレッジ」

(〒530-0013 大阪府大阪市北区中崎西1-1-23)

 

私は自分のことを教育者だと思っています。教えることが好きなんです。家業の服屋も実は同じで、お客さんは「スーツってどうやって着ればいいの?」というのを“教えて欲しくて”来店してるんです。だから、私たちの仕事は「着方を教えてあげる」ことなんです。そして結果売れるっていうね。結局“物売り”はダメなんです。まず“教える”ことから初めて、売り上げを伸ばす。そういう仕組みづくりが大事なんです。実際に、中小企業や個人事業主、これから起業を目指す方の学びの場として「まちカレッジ」という場所を梅田に設けています。是非、セミナーなどに参加して、来て欲しいですね。なんでもアイデアを出しますし、教えてあげられることはいっぱいあると思います。

 

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最先端の仕組みでありながら、本質は“人との繋がり”にあるクラウドファンディング。

 

読者の皆様も、是非「FAAVO」のホームページなどで「どんなプロジェクトがあるのか?」一度、確認してみてはいかがでしょうか。地域密着型である「FAAVO」ならではの、あなたが「応援したい!」と思えるプロジェクトに出会えるかもしれませんね。

 

また「FAAVO」では、「FAAVO大阪」だけでなく「CAMPFIRE」を使ってクラウドファンディングをしたい方のお手伝い事業もスタートしたようです!

もし、「クラウドファンディングをしてみたいけど、大阪が地元じゃないからなぁ…」という方がいらっしゃったら、コチラも要チェックですね!

 

今回は【前編】、【後編】の2回にわたって、

クラウドファンディングサイト 「FAAVO大阪」運営 株式会社パーシヴァル

代表取締役CEO 川辺 友之(かわべ・ともゆき)社長

にお話を伺いました!

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

 

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山本

総務部株式会社さくらインベスト
日々様々な新しいことに挑戦させていただき、勉強の毎日です。まだまだ未熟者ですが、読んでくださる方々に「為になった」と思っていただけるようなブログ執筆を心がけ、自身も成長して参ります。

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